夏の部活動で気をつけたい熱中症対策と親ができるサポート|大切なわが子を守るために

雑記

近年の夏は猛暑日が当たり前となり、毎年、部活動中に熱中症で倒れる学生のニュースが後を絶ちません。運動部に所属しているお子さんを持つ保護者の方にとって、夏場の練習は心配の種ではないでしょうか。屋外だけでなく、換気の悪い体育館などの屋内でも熱中症は起こります。

特に中高生はまだ自分の体調の変化に鈍感で、「頑張らなきゃ」「休むのは甘え」と思って無理をしてしまいがちです。その結果、気づいた時にはすでに重度の熱中症になっていた、というケースもあります。

保護者として大切なのは、「うちの子に限って大丈夫」と思い込まず、日常からのサポートや声かけを通じて、熱中症のリスクをしっかりと回避していくことです。

熱中症は、体温の上昇とともに体内の水分と塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなることで起こる障害です。軽度であればめまいや立ちくらみ程度で済みますが、重症化すれば意識を失い、命の危険すらあります。

環境省によると、熱中症による救急搬送は7月と8月に最も多く、特に10代の学生はその中でも大きな割合を占めています。また、多くが「運動中」に発症しているのです。

暑さ指数(WBGT)が28℃を超えると熱中症のリスクは急上昇し、31℃を超えると原則的に運動は中止すべきとされています。しかし、実際には多くの部活動で練習が継続されています。

このような現状を踏まえ、保護者は「今日は練習を休ませた方がいいのでは?」「水分補給は足りているか?」と、家庭内でも気を配ってあげることが重要です。

お子さんが帰宅した際や、朝の段階で以下のような症状が見られたら要注意です。

【軽度のサイン】

  • めまいや立ちくらみ
  • 筋肉がつる(熱痙攣)
  • 汗が止まらない

【中等度のサイン】

  • 頭痛や吐き気、体のだるさ
  • 顔色が悪い、食欲がない

【重度のサイン】

  • 意識がもうろうとしている
  • 汗が出ていない(深刻な脱水)
  • けいれん、失神

こうしたサインに気づいたら、無理に登校・部活に行かせず、必ず休ませ、体を冷やし、水分と塩分を補給させましょう。経口補水液があればより効果的です。

お子さんを熱中症から守るために、家庭でできる対策はたくさんあります。以下のポイントを日常生活に取り入れてみてください。

● 朝の体調チェック 登校前、「頭が痛くない?」「食欲はある?」と声をかける習慣をつけましょう。少しでも異変があれば、無理に送り出すべきではありません。

● 水分・塩分の準備 スポーツドリンクや塩分タブレット、冷凍したペットボトルなどを常備し、こまめな補給を促します。1日1リットル以上の水分が必要な日もあります。

● 栄養バランスのとれた食事 たんぱく質、ビタミン、ミネラルを意識した献立を心がけましょう。特に豚肉、豆類、果物(バナナ、キウイ)などは疲労回復や水分調整に役立ちます。

● 冷却グッズの活用 保冷剤やアイスリング、首掛け扇風機など、学校や部活に持たせておくと安心です。

● 経口補水液 OS-1

熱中症予防・対処の基本。冷蔵庫に常備しておきましょう。

部活動は、成長や挑戦の場としてとても大切です。でも、それが健康を犠牲にするものであってはなりません。

お子さんが全力でスポーツに取り組めるように、親としてできる最も大切なことは、「事前の準備」と「日々の気づき」です。

熱中症は、知識と備えで防げるものです。ぜひ今日から、家庭でできる小さな工夫を積み重ねて、わが子の命と未来を守っていきましょう。

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