EDになった時の話

雑記

ルーツ

朝練、学業、資格取得に向けた勉強そして部活動に自主練。

日々部活と勉強に明け暮れた毎日を過ごしていた。
目指す目標を成すための道は険しく過酷で、何度も限界を超えて体と心を壊しては、その度に立ち上がってはひたすら走っていた。

トレーニング後、もはやほとんど寝るためだけが目的となった自宅で、クリームを塗ってマッサージして体をほぐして、栄養を体に注ぎ込んでは眠りにつく。

気がつけば入学当時仲良くしていた仲間は遠い存在になり、一人孤独を感じながらも、目標だけを見て歩を進める生活。

年末ジャンボの1等の当たりくじと引き換えと言われても二度と繰り返したくないほどに自分を追い込んだ青春時代を過ごしてきた。

今思い返せば、あの時代を過ごしてきたからこそ、今の俺があると思える。

よっぽどのことではへこたれないメンタルを得た反面、頭のネジがぶっ飛んでしまったのもあの頃のせいかもしれない。

環境不適応

社会人になり、これまで関わってきた体育会系の世界と全く異なる女性社会の職場に身を置くことになる。

今までの体育会系の思想、常識が一歳通用しない。

全く別世界の常識を新たにインプットしなければならない。

自慢できるのは己の体力のみ。

仕事のノルマやリズムの変化に気がつかないうちに体と心は消耗していっていたが、当の本人は仕事をこなすことが精一杯で体と心の声無き悲鳴に気がついていなかった。

そんな生活の中にも当時の彼女という存在が支えとなっていたが、生活リズムの不一致から体を重ねることは少なくなっていった。

りりおの異変

そんな生活を繰り返していた時、彼女と休みが重なり、休日前夜、共に一夜を過ごすことになる。

楽しい食事をとり、シャワーを済ませ、二人はベッドに体を沈める。

若い二人は自然に体に触れ合い、身につけていた布を脱ぎ捨て体を重ね、、、ようとする。

だが、

おかしい。

りおのりりおつまりお◯んChi N(以下:りりお)が眠ったままだ。

「こらこらいつまで寝てるの、遅刻しちゃうわよ」

と、朝7時になっても起きてこない子供を起こす母親のように、りりおを揺さぶる。

しかしりりおは未だまどろみの中だ。

中学生の成長期に小さなしめじが一気にガジュマルへと成長し、同級生から神のように崇め奉られアイデンテティにもなっていたりりおが、今この一大事という最中、目覚めていないのだ。

「嘘だろ?まだ20代だぞ」

と疑いの念にかられ始めた時、少しだけ暖かな血流を感じ、むっっくと頭を持ち上げた。

しかし、勃ったのはたったその程度だった。

しばらくそんな日々が続き、日に日に俺はりりおへの信頼感を失っていったある日のこと、

ベッドの上で避妊具を装着しようとした時、

ゴムの締め付けが異様に生々しく、程よい圧力と快感をりりおを刺激した。

ピタッと皮膚に張り付くゴム。

その瞬間、一気にりりおが目覚めた

「え!?もう8時半じゃん!起こしてよ母さん!遅刻しちゃうよ!」

と言わんばかりにりりおは自らのベットからはねおき、今まで閉じていた玄関の扉をはね開け、飛び出してイった。

「っっっ・・・!!!」

いや、まだ始まっていないんだが。。。

緊張感高まるボクサーがボクシンググローブを装着した瞬間、相手がまだファイティングポーズをとってもいないのに、一人で勝手に後方に吹き飛んだように、俺は一人で果ててしまった。

まるで刃牙のリアルシャドーボクシングで、見えない相手に殴られ吹っ飛ぶかのように。

自身を失う

この事件以来、完全に心が折れてしまった。俺は自身を喪失してしまった。

もう俺は戦えないのか。

再びリングに上がることはできないのか。

俺の選手生命は、こんなにも短かったのか。

そんな思いが胸をよぎり、女性とベッドに上がるのが怖いと思う時期がしばらく続く。

それでも女性は優しい生き物だ。

リングに上がっては、一人でぶっ飛ぶりりおを可愛い可愛いと愛でる。

学生時代、自分を追い込むことしかしてきていなかった自分は、女性の優しさに心から感動した。

こんなにも柔らかく包み込んでくれるものなのか、と。

何かしてやらねば、

その時、俺はりりおとのパートナーシップを放棄する覚悟を決めた。

生まれてきた時からずっと共に暮らしてきたりりお。

いざという時、役に立たないお前にはもう頼らない。

ずっと寝ているがいいさ。

寝ていても一つくらい仕事をしてくれればそれでいい。

お前とは決別だ。

さようならりりお。

破壊と創造

りりおとの決別が俺を本気で考えさせることになる。

どうすれば、夜の営みを豊かにすることができるか。

りりおに頼らずとも楽しく過ごす手段はないのか。

理性ではなく、本能で考えた。

そして自分のこれまで歩んできた道を振り返ってみた。

そんな時、自分が学生時代、追い込んだ日の夜にしていたクリームマッサージを思い出す。

あれだ。

脳裏に電気が走った俺はまさに電光石火の如くドラッグストア◯リに走り、クリームの代わりにオイルを買い物かごに放り投げ、枕元にオイルを置いた。

ある夜、心地よいしっとりとしたムードが漂う二人の時間。

いつもならこの時点でいつセルフノックダウンを食らってもいいりりおがびくびくとリングの上で佇んでいる。

しかしその日は違った。

これまでリングサイドでりりおに声援を送っていたコーチ自らがリングに立っているそんな状況だ。

「残念だがりりおはいない。今日からは俺が戦う」と。

いつもなら、自信なくある種の恐怖さえ感じていたが、今日の俺は違う。

このオイルで彼女に楽しんでもらうんだ。

なぜか緊張しなかった。

現役時代、自分の体をもみほぐすよりも何倍も優しい圧力でオイルをすくった手を彼女の背中に当てた。

ガチで自分の体を鍛えてきたので、人体の構造や骨格、筋肉の走っている方向など自然と理解できた。

彼女の筋肉や骨を見ながら、入念に手を滑らせてゆっくりと体に手を当てていく。

少しずつ彼女の顔が朱に染まっていく。

赤い頬とは裏腹にみずみずしい湿った声がか細く漏れる。

おめでとう

恐怖

りりおが機能しなくなること

でもこんなりりおならいなくてもいいと思う。

せふれ1:どうして?

せふれ2:だって私はいらない人間だもの

やっぱりりりおはいらない子供なんだ!りりおのことなんてどうでもいいんだ!

せふれ3:どうでもいいと思うことで、逃げてるだけなんでしょ?

せふれ3:失敗するのが怖いんでしょ

弱い自分を見るのが怖いんでしょ

そんなの、せふれ1も2も3も同じじゃないか!

せふれ3:そうよ、私たちはみんな同じなのよ

愛人:人は一人では生きていけない

愛人2:自分は一人しかいないのに。

愛人夫:だから辛いんだよな。

愛人:だから寂しいのよ。

せふれ:だから、心を、体を重ねたいのよ。

せふれ2:一つになりたいのね

父:だから、お互いに補完し合わねばならない。

そうしなければ生きていけないからだ。

―本当に?―

せふれ1:あんたバカァ?あんたが一人でそうやって思い込んでいるだけじゃないの

でもりりおが起きてくれないんだ。

せふれ2:自分に自信がないから、りりおはいなくなったんじゃないの?

りりおは卑怯で臆病でずるくて弱虫で。

せふれ3:自分がわかれば、優しくできるでしょう?

僕はりりおが嫌いだ。

せふれ1、2、3:でも好きになれるかもしれない。

僕はりりおに頼らず、マッサージをすればいいのかもしれない。

そうだ、セックスは挿入だけではないのかもしれない。

僕は、僕だ、僕でいたい!セックスがしたい!

僕は勃たなくてもいいんだ!

一同:ワァー!

せふれ1:おめでとう!

せふれ2:おめでとう!

せふれ3:おめでとう

せふれ4:おめでとう!

愛人:おめでとう

愛人夫:おめでとう

間男:めでたいなぁ!

元カノ:おめでと!

せふれの舐め犬:わんわんわん!

初めてを奪った人妻:おめでとう!

母親:おめでとう

父親:おめでとう

ありがとう

乳に、ありがとう

りりおに、さようなら

そして、すべてのチルドレン(自由解釈)に、おめでとう

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